朝は3時半に起床。4時半に宿の玄関へ。宿の奥さんが車で鴛泊登山口まで送ってくれます。東京から来た若い夫婦も一緒に登山です。まだ、かなり暗い中を登り始めます。昨夜からの激しい風はまったく弱まる気配がありません。「ゴー!」という大きな風の音を響かせながら、森全体が右へ左へと大きく揺れています。若い夫婦より先に出発し、途中、大学生3人組を追い越し順調に登ります。風が強いので、暑さも感じません。2時間半登り続け7合目を過ぎます。下の写真は第2見晴らし台です。ガスの中で全く視界は不良です。風速20m以上の風が吹き荒れており、ハイマツが途切れたところではもろに風が当たるので立っているのも危険です。前にも後ろにも人はいないし不安になります。周期的に繰り返す突風で、しゃがんでいたのに横に倒されてしまいました。この場は乗り越えられたとしても、吹きさらしとなる9合目から先は危険と判断し、仕方なく退却の決心をしました。夏山で退却するなんて初めてです。少し下ると若者が一人大きな岩の陰に座り込んで風をよけていました。「もう少し粘ってみます。」と風が弱まるのを待っていました。
下山すると天気はすっかり晴れてきました。しかし、山頂の雲は大変な勢いで流れており風はそう簡単には弱まってくれそうにありません。
半日ほど暇になったので宿のレンタカーを借りて島内観光に出かけます。写真はオタドマリ沼から見た利尻岳で(利尻富士)です。お土産で有名な「白い恋人」の山はここから見た利尻富士だそうです。
島の南端にある仙法志御崎公園では強い風のため波が高く、白く泡立っています。今日は利尻周辺のフェリーは全便欠航となったそうです。
島の反対側に来ると、沓形登山口でもある見返台園地まで車で行くことができます。こちらの登山ルートは5合目と高い地点から登山開始できるので楽そうですが、山頂直下で危険な場所があり登山客はあまりいません。
相変わらず、雲は絶え間なく早い速度で流れていましたが、一瞬山頂が見えたところで一枚撮りました。
島内1周の観光は3時間で済みました。宿に帰ってみると山頂の雲はすっかりなくなっています。この時間、山頂にいたらさぞかし綺麗な眺めでしょうね。でも、夕方ですからこんな時間に山頂にいたら下山途中で夜になってしまいます。
夕食時、一緒に山に行った若い夫婦に出会いました。彼らはかなり頑張って9合目まで行ったようです。しかし、風を遮るものがなくなってくると飛ばされそうになったため登るのを止めたそうです。でも、私が下山時に岩陰に隠れて粘っていた若者はさらに上でも粘っていたそうです。はたして登れたのでしょうか。
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