然別湖は十勝平野の北の奥まった山の中にあるので観光客は多くありません。以前は賑わっていたのでしょうが、湖畔にあるホテルの一つがずいぶん前に倒産し、今もその廃墟が残っています。もう一つのホテル「風水」も経営が大変そうで、期待できそうになかったので宿泊したことがありませんでした。でも、日帰り入浴には来たことがあります。また、真冬の湖で凍結した湖の上に作られる雪洞の温泉に2回も入ったことがあります。マイナス20度の雪洞更衣室で服を脱ぎ、露天風呂に入るなんて一生忘れられない思い出です。最近、私は冬に必ずスキーに行くので残念ながら真冬にここに来ていません。今回、このホテル風水がどんなものかと泊まってみることにしました。人気が無いせいか宿泊料金は安いです。
11月11日は気温が下がりかなり寒く、ウインドブレーカーと手袋を着けていきました。車で山を登り始めると道路は雪で真っ白でした。然別湖畔のホテル風水に着いた時は、雪がかなり激しく降っていました。下の写真は部屋の窓から撮影した然別湖です。
温泉はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 、すなわち重曹泉ですが、色が少し茶色で鉄分が入っているのでしょうか。温度は私の好きな少し熱め(41度と42度の間くらい)で、露天からは湖も見えます。ただ、体は暖かいのですが、風が強く顔は冷たかったです。
夕食は、下の写真にさらに一品が後で追加されました。正直、宿泊費も高くないので夕食は期待していなかったのです。ところが、予想外でした。出てきた食材はどれも普通のものでしたが、すべての品が美味しかった。この宿泊費でこの夕食なら素晴らしいです。やはり料理長が良いのでしょう。 宿泊客も予想以上に多く30人以上いたかな。
翌朝は雪も止み晴れました。気温はマイナス2.5度なので雪は解けません。道路も凍結していました。風が強く、久しぶりに凍るような寒さでした。
帰る途中で撮影しました。今日出発した然別湖は、右側の山二つの間の峠を越えた向こう側にあります。
上の写真を撮影したところに牧場があって、牛たちが柵から首を出して餌を食べています。私が写真を撮ろうと近づくと、牛たちは「何しに来た」と言わんばかりに一斉に私のほうを見ます。柵の中にいる牛ではありますが、一斉に睨まれるとちょっと怖いです。
然別の近くに来ると必ず思い出すことがあります。上の写真の山の峠で、数年前、真冬に登山していた友人が遭難死したことです。峠に止めた自分の車まであと少しだったようですが吹雪で方向が分からなくなったのではないかとの噂を聞きました。責任感のある優秀な人だったのにとても残念です。冬の北海道は平地でさえも遭難して死亡する事故が起こるところなので何重もの安全対策が必要ですね。
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